2015年02月
2015年02月22日
セミナー総括
第11回九州自然栽培研究会 元田セミナーが終わりました。
今回はテーマを絞り込むのに随分と考えてしまいました。
何も使わない自然栽培と有機物を利用する有機栽培をどう絡めていくか?
良い食材を生み出すには方法論から入ってはならないと思うのだが
すでに方法論での仕分けがなされている今
それを壊すことから入らなければいけないような気がしてた。
よくよく自然界を眺めてみれば
有機物の循環による営みで成り立っているのだが
今までの自然栽培はどうしても特別なものと思い込んでいる人が多い。
いや、特別なものと見てもらいたいのかもしれない。
そこにはどうしても違和感を感じてしまうようになってしまったから
とことん追求してみることにしようと思っている。
BLOF理論は植物生理から始まっているが
植物の生理は自然栽培だろうが有機栽培だろうが変わらない。
それに土を良い状況にするということも同じこと。
有機物の循環から考えれば簡単に言ってしまえば自然栽培は有機栽培の一部でしかないという事。
だが、そこに何も使わないとなると管理は難しくなる。
実際に自分の圃場の土壌の分析をしてみると、どうやらバランスは良くない。
それをどうにか良くするにはどうしたらよいかを考えている。
それにはそれなりの理由があるのだが、この部分についてはいずれまた。
セミナーの全体としては もう少し頑張りましょう って感じ。
それはテーマに対しての考察ができていないこと。
言わば問題提起という状態であって、まだまだと感じる。
しかしだ、そういうことをやり続けることこそ大事だとも思っている。
今回はなんといっても弁当。
ずっと辛口の話しかしない私なんだけども
それにも理由があるわけだ。
今回の弁当は使った材料も素晴らしいし、それを見事に調和させたシェフの腕も素晴らしい。
自然栽培に出会った頃、衝撃を受けた横浜で食べた自然栽培での料理に匹敵するのではと思わせるほどの出来だった。
(ちょっと褒めすぎかもしれないが)
この熊本でそこまで来たって思うとちょっと感慨深い。
そして土壌分析での土壌設計
自然栽培での話なので、設計には普通の肥料とかを使わない
自然物の駆使をしての話にしてもらった。
腐植にも詳しい厨子さんはその場で悩みながら話してくれたが
この話が参加者には驚きだったみたい。
もともと設計のシートに組み込まれている
自然物の養分効果を計算するというアイテムがあるからできることだが
自然栽培をやっている人には考えも出来ないもの。
作った小祝氏は有機栽培での設計を考えているだけでなく
自然農を最初から考えていたようだ。
それでなければこんなものは出来ないだろう。
畑に出没する草を鋤こんだらどれだけの数値が見込まれるかなんて
どうやって調べたんだ?
私は数値が全てとは言わないが
今の自然栽培の常識ではとても太刀打ちできない。
自然栽培の良さをアピールするのならば
せめて同じくらいのレベルまで自分自身を持っていかなければ
まともに話もできない。
そんなセミナーだったが
またやって欲しいとの声をたくさん聞かせていただいた。
来年もやる予定!
chorga at 15:09|Permalink│Comments(0)
2015年02月21日
アレルギーの人に対応する責任
アレルギー対応
最近アレルギーの方からの問い合わせが多いです。
これはネギの梱包
今まで卸のところから買って頂いてたそうですが
卸のところでの梱包時に何かの匂いがついてくるらしく
それまで大丈夫だったのが食べられなくなったそうです。
この方、話を聞くと極度の反応が出るために
食べられるものが限定されてしまって
!!(嫁から指摘あり、聞き違いがあったようです)
あとはイタリア産のパスタだけ。
食べ物で生死を左右される状態。
個人相手はしていないのですが
こうゆう特別な場合は対応するようにしています。
今までできるだけ安全なものをと追求してきた結果が
こんな方々の役に立つなんて思ってもみなかったのですが
それはそれでとんでもない責任が出てきます。
今回はネギをビニールで巻いて米袋で2重包み
さらにビニールで巻いてしまうという方法にしました。
インクにも反応するとのことで新聞で包めませんし
送付状も触れない。
さらにはクール便でも匂いがつくらしく
さらにさらに配達する人のコロンもダメ。
配達する人は汗をかき易いためにコロンを使っている人が多いのだそうです。
ネギ自体は土付きにしました。
土のもつ緩衝作用を期待してのことです。
こちらもちゃんと食べられるようにイロイロ考えてやってみました。
大丈夫でありますように。
米も同じような人がいます。
食べられないので全国あらゆるところから取り寄せてみて
唯一食べられたのが我が家の旭1号だったそうです。
それまでは卸先から買っていたのですが
取引をしなくなったので連絡がありました。
その卸先からは他にもありますと言われたそうですが
断られての連絡でした。
今の時代、食べ物に困っている方々がたくさんいそうです。
その方々に届けられるように頑張らねばならない。
いい加減なものは作れないとの想いは強まるばかりです。
chorga at 19:13|Permalink│Comments(0)
2015年02月02日
オーガニックフェスタ2015に行ってきました。
徳島の小松島市で開催された
オーガニックフェスタ2015に行ってきました。
凄いね、行政も民間もさらには農協まで関わっての取り組みです。
本当に素晴らしい。
オーガニックフェスタ2015に行ってきました。
凄いね、行政も民間もさらには農協まで関わっての取り組みです。
本当に素晴らしい。
今までの自然栽培からの教えで
自然栽培と有機栽培は全く違うし質が違うと洗脳されていたように思います。
農薬は当然、肥料を使うという事だけで敬遠していたんです。
土壌生成理論に出会ってからその意識は変化してきているのですが
今の進化した有機栽培を見るようになって
捕らえ方が逆になってきています。
今の有機栽培(今までと区別するために私はスーパー有機と言っている)は
しっかりとした理論立てが出来て
理論の基、生産現場で結果を出し、出来た生産物の中身の検証まで出来ている。
対して自然栽培は理論立てが古いまま、理論は理解しにくい
生産現場では右往左往、結果は個人の感想止まり。
自然栽培の不甲斐なさを感じるのです。
今回のフェスタでの盛況振りを見ると
有機栽培を認める人が急激に増えている事を実感するのですね。
BLOF理論あってのことですが
この理論の凄いところは計算して良いと思われる生産物を生み出せる事。
現場に落とし込んだときに色々思わぬことが出てくるのですが
狙い通りとまでは行かないにしても、そのごく近くにまで行ける。
これは生産現場にいる人間にとっては衝撃です。
現場は上手くいかないで当たり前みたいなところがあったのですけど
次元が違うみたいな感じです。
データーがそれを証明しています。
この流れを知って、自然栽培でも同じラインくらいまで引き上げないといけないのではないか?
このままでは自然栽培は淘汰されてしまうのではないかと危惧しています。
BLOF理論を勉強してみて
自然栽培の理屈が深くわかるようになってきました。
人がやることだから気持ちの持ち方は自然栽培で教えてもらったとおりだと思います。
ところが技術の向上は一向に進化しない。
あっというまに有機栽培に置いていかれた感じですね。
こんなこと書くとまた不自然だとか言う人が出てくるかもしれませんが
農自体が自然に反するものであり程度のこだわり方だけの違いにすぎません。
良い生産物、人が食して生きる糧となりうる生産物とはどういうものかと求め
それに向かって取り組み、出てきた結果で判断する。
取り組みで判断するのはちょっと違うと思うのです。
自然栽培でやっていきたいなら自然栽培で結果を出し
それで食する人に判断してもらおうじゃないですか?
今回のオーガニックフェスタではそういうことを強く感じてしまいました。
名前だけでのほほんとしていた自然栽培は
有機栽培からの逆襲を受けているような構図に見えるのは私の偏見?
知らん顔していたら置いていかれるよ?自然栽培!
私はその先を考えているよ。