2015年05月31日

発酵

発酵

農産物の生産から、有機物の変遷を考えるようになった。
生産は食に直結していて、人の体の健康に結びつく。
生産物も人も有機物であるのだから、その関連は強く意識していたが良い。

その有機物、食としての有機物を考えると
発酵のことを考える。
有機物はそのままで置いておくと次第に変化をする。

どう変化をするかというと、分解していくのか土になっていくのかである。

分解するのは発酵するのと腐敗するのとに分かれるが
人に対して都合よく分解反応していくことを発酵といい
都合よくない状態になっていくことを腐敗と呼ぶ。

土になっていく発酵があるのだが一般には知られていない。
土になっていくときには縮合などの反応を重ねて起きて
分子構造が大きくなっていく。
決まった形がないためにつかみにくいのだが
土というか土壌の分子構造を調べると、
環式有機化合物と言われる状態のものを含んだ不規則で大きな繋がりを持った構造になっている。
炭素を含んだものを大きく有機物と言うが
それと水素等が絡んで6角形に繋がっているものだ。
不規則だから6角形だけではない。

土は高分子の状態で存在している。

不規則に分子が繋がっていくのだから
いわゆる分解発酵腐敗にはならない。

これはとても素晴らしい発見なのだ。
有機物は微生物の力を借りて分解していくのだが
その一部では土になる高分子の反応も起きている。

それを見れるのは普通に畑などで観察できる。
草刈で山に積んだ草はそのままにしていると
いつのまにか小さくなりそこに存在していたがどうかさえわからなくなってしまう。
何が起きているかといえば
分解されているものと土になっていくものとで姿を変えてしまう。
土になる過程では条件が必要だがそこにはキレートが生まれる。
そのキレートにイオン状態で色んなものが集積され
それが形になるといわゆる団粒構造を成して行く。

養分の供給元ができてくるのだ。
その場所は肥えた状態となっていく。

植物は光合成とそこのイオン状態のものから必要なものを吸収し
繁殖することができるようになる。

高分子化の発酵が起きるようになってしまうと
どうやら腐敗が起きなくなってくるようだ。

ということを考えると
日本の発酵技術がとんでもなく進歩することとなる。

分解発酵では常に腐敗との戦いであった。
それが腐敗しなくなるということは
発酵品が簡単に出来てしまうという事である。

これを利用した糞尿処理も簡単にできるようになり
腐敗臭から開放されることとなる。


有機物の変遷をもっと大きな目で視ることで
人の生活に快適な環境を作り出すことができるだろう。
この魅力に引き付けられている自分がいるのだ。


chorga at 06:30│Comments(0)

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